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いつか来た場所
前が見えないぐらい雨が降っている。
賑やかな商店街のわきの細い道から山に登る。
傘をさしたまま足元に気をつけながら歩く。
途中から道が途切れてコンクリートのガケだ。
ロープウェイの駅が見える。
暗い。誰もいないようだ。
そうだ、雨の日は休みだった。
前回はバスで来たんだっけ。
バス停の売店でパンとコーヒー買ったんだった。
さらに山道を進めば頂上に神社。
左に行くときらびやかなお祭り騒ぎ。
赤い石段に裸電球が懐かしかった。

今日は雨だから休みか。
駅はずぐそこだが道はない。
雨ですべるガケを降りようか。
傘が気にな・・・グワッ!足をとられた!!
濡れたコンクリはよく滑り、どこまでも落ちていく。
目がまわる。何かつかめるものは?
この非常事態にッ!昔の記憶が駆け巡る。
前回はバスで来て、売店でパンとコーヒー買って・・・
木が、雨が、見えたものすべてがものすごい速さで過ぎ去っていく。
なんで雨の日に山なんて来たんだろう。
そもそもこんな道だれも通らないはずだ。

どのくらいの時間が過ぎたのだろう。
商店街わきの細い道に立っている。
いまから山に登ろうとしている。
地面は雨で濡れている。
はっと目がさめた。
真っ白な蛍光灯の光が痛い。
呼吸も心臓も荒れている。
天井を見ている。山の景色も見えている。
バスに揺られて外を見ているようだ。
駐車場で荷物おろして売店に・・・来たことがない!?
どこだ?見たことはあるが行ったことはない。
頂上に神社があったことも、
お祭り騒ぎの坂道を駆け抜けたことも鮮明に覚えているが・・・
by tofya | 2006-11-05 01:24 | ★つぶやき☆つぼ焼き
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